龍伝説が残る "静寂の島" サンジュリオ島と沈黙の瞑想【イタリア・ピエモンテ州】

イタリアの神秘的なパワースポット、サンジュリオ島とは？

イタリア北部の大都市ミラノから、車で約１時間ほどのところに、
風光明媚な観光地として知られるオルタ湖という湖があります。

その湖の真ん中に浮かぶ神秘的な佇まいの島が、
今回ご紹介するサンジュリオ島（サン・ジューリオ島）。

10分もあれば徒歩で一回りできてしまう小さな島には、
12世紀頃に建てられた荘厳なロマネスク様式の大聖堂と女子修道院があります。

聖人サン・ジュリオと龍神伝説

もともとこの島には、悪さをして住民を困らせる龍が住んでいたそうで。
4世紀頃にサン・ジュリオという聖人がやってきて、
その龍を倒したというのが、この島の歴史の始まりだそうです。
湖には龍伝説や龍に関する逸話がいろいろ残っているそう。

湖の真ん中に浮かぶ、龍伝説の島。
なんだか琵琶湖の竹生島にちょっと似ていますねー✨
竹生島も、私が大好きな龍関連パワースポットのひとつです。

この島への交通手段はフェリーで、湖畔の船着き場から5分ぐらいで到着してしまいす。
フェリーは10分に1回ぐらい出てる感じなので、待ち時間の心配はありません。
船着き場周辺も、中世の雰囲気が残る町並みでとても風情があります。

古い歴史を感じる、荘厳なサンジュリオ島の大聖堂

島内の大聖堂の内部には、歴史の古さを物語るフレスコ画があちこちに描かれ、
祭壇はバロック風の華やかな装飾が施され、圧巻の美しさ・荘厳さです。
大聖堂内部は撮影禁止なので、私自身は写真を撮っていません。
そのかわり、有料素材で購入した内部写真をここ↓に貼っておきますね〜

大聖堂の長イスに腰かけ、
心の中で世界平和だの何だの祈りの言葉をあれこれ唱えていたとき、ふと、
「静かに。言葉は必要ない。内側から溢れてくる愛のエネルギーに集中して」
というメッセージが聞こえてきました。

言われた通りに、祈りの言葉を唱えるのをやめて、
無思考で瞑想をしていたら、気づかぬ内に自分に取り憑いていた何らかのネガティブなエネルギー体が、
すーーっと私から離れていった感覚がありました。

無言、無思考、沈黙。

愛を伝えるため、愛を感じるためには、言葉は必要ない。
むしろ言葉が混沌を引き起こすこともある。
そんな気づきを得ました。

サンジュリオ島の「沈黙の瞑想」

島で暮らす修道女たちは、「沈黙の瞑想」を日々実践しているそうです。
それは、24時間365日言葉を一言も話さずに、静寂の中で暮らすこと。
そのため、サンジュリオ島は「静寂の島」と呼ばれています。

島全体には独特の、穏やかで安らいだようなエネルギーが漂っているような気がします。
島を１周する遊歩道を歩いていると、ところどころに看板が掲げられているのが目に入ります。
その看板は、順番に読んでいけばひとつの詩になります。

島にひとつだけの売店で、この詩の全編が書かれたリーフレットを１ユーロで購入しました。
そしてそれを読んだ後、なぜか分かりませんが涙があふれてきました。
修道女たちの祈りと瞑想が作り出す、静寂と癒やしのエネルギーによって、
自分の中の不要なものがまたひとつ、浄化されたのかもしれません。

詩は英語で書かれていましたので、翻訳文をここに書いておきます。

'the way of silence'  〜静寂の道〜

静寂の音を聞いて
水の音、風の音、そしてあなたの足音に耳を澄まして
沈黙の中で、あなたは受け入れ、そして理解する
沈黙の中で、あなたはすべてを手に入れる

沈黙とは、愛の言葉
沈黙とは、内にある平穏
沈黙とは、音楽とハーモニー
沈黙とは、真実と祈り

沈黙の中で、あなたは神様に出会う
沈黙の中で、あなたは神様とひとつになる

リーフレットに書かれていたもうひとつの詩もご紹介します。

'the way of meditation'  〜瞑想の法〜

すべての旅は、身近なところから始まる
壁が存在するのは、心の中だけ
自分の存在を開いてみて
瞬間とは、今ここにだけ存在している
自分自身と、自分が所有するものを、放棄しなさい
自分自身を受け入れ、成長し成熟しなさい
シンプルであれ、そして自分自身であれ
賢者は、過ちを犯したとしても微笑む
自分らしくいることができたなら、それがすべて
あなたが真実に目覚めたとき、旅は終わる

the way of silence が書かれたリーフレット（1€）

まとめ・サンジュリオ島の詳細

サンジュリオ島は、静寂に包まれ神秘的なエネルギーで満ちたパワースポットです。
ミラノから日帰りで行ける場所ですので、機会があればぜひ足を運んでみて下さい。
そして、沈黙の瞑想ウォークにチャレンジしてみて下さい✨

サンジュリオ島（＝サン・ジューリオ島）の地図